幸帽児(こうぼうじ)という言葉をご存知ですか?
出産時に破水せず、卵膜に包まれた状態のまま産まれてくる赤ちゃんを幸帽児といいます。
8〜10万人に1人というスーパー珍しい赤ちゃんで、幸福に恵まれると言われてるんです。
実は、私の長男がこの幸帽児。
私の体験も交えて、この珍しい幸帽児についてお話したいと思います。
娘の出産エピソードはこちら
【私の出産エピソード】初めての陣痛と出産、娘が産まれた日のこと
目次
幸帽児ってどんな赤ちゃん?
卵膜に包まれて産まれた息子の出産秘話
これから初めての出産を控えているプレママさんは期待と不安が入り交じった気持ちでしょうか。
2人目以降のママ妊婦さんは前回のお産が出産のイメージそのものになっていることと思います。
陣痛から始まることもあるし
いきなり破水してお産が始まることもあります。
帝王切開の人もいるだろうし、計画分娩を選択する人もいます。
いろいろな出産方法がある中で、珍しい幸帽児が産まれてくることがあるんです。
約10万人に1人という珍しい赤ちゃん。
どんな場合に産まれてくるか気になりますよね。
実は、現代の出産環境では帝王切開か助産院や自宅出産などの方法じゃないと産まれない赤ちゃんのようです。
ちなみに、私は息子を自宅で産みました。
→私の自宅出産体験記。家で赤ちゃんを産むメリット・デメリットを考えてみました。
破水しない出産!?
1人目と2人目で全く違う出産体験
私の場合、1人目の長女を産む時は破水から始まりました。
入浴中に破水し、いきなり2分間隔の陣痛が訪れたのです。
病院からは10分間隔になったら連絡してねと言われていました。
急な痛みで気が動転していたのか、いきなり2分間隔だし陣痛じゃないかも!?と考えてしまったのです。
すぐに病院には連絡せず様子を見ていましたが、2分間隔で動けなくなるほどの痛み。
深夜1時すぎで、電話を躊躇していたけど家族からの喝で病院へ電話。
まだ産まれないと言われながらも、入院してから3時間程のスピード出産を果たしました。
そんな訳で、私が息子を産む前は、きっと破水してから産まれるんだろうな〜と考えていたのです。
息子の出産の始まりは陣痛でした。
夕方、娘と遊んでいるといつもと違うお腹の痛みが…
あれ?もしかして陣痛かな??なんて思ったけれど、ちょうどお風呂にお湯を入れている最中だったので、そのまま入浴してしまいました。
お風呂でも定期的に強いお腹の痛みが襲ってきました。
あ〜、これは間違いなく陣痛だなとようやく確信した私。
ささっとお風呂を上がり、助産師さんと旦那さんに連絡し、痛みの合間に身支度。
このときもすでに2分間隔の陣痛がきていました。
長女の時と同じ…
私は、破水したら産まれると信じていたので破水を心待ちに陣痛を耐えていました。
ところがいつになっても破水しません。
助産師さんからは踏ん張ってもいいよと言われるけど、破水してないしまだ産まれないはずだから踏ん張りたくないと考えていました。
いきみたいのを必死でこらえていると、助産師さんがさらに「もう頭見えてるよ〜、踏ん張って」との言葉が!
えー、もうはや産まれるのかい!!と思いつつ、踏ん張り始めるけど破水はしない。
そして、結局破水しないで産まれてきたのです。
私は見ることが出来ませんでしたが、出産の一部始終を旦那よりしっかり見届けてくれた娘
「(赤ちゃんが)袋みたいなのに入って出てきた」
助産師さんからは、
ストレスなく産まれてきたから卵膜のまま出てきたよ
すごく珍しい
などと言われました。
同じ人が子どもを産むのでも、こんなにも違うんだな〜と実感です。
そして、卵膜に包まれて産まれてきた息子の姿、私も見てみたかったな。
幸帽児はどうして珍しいの?
卵膜に包まれて産まれる幸帽児、どうして10万人に1人なんていう珍しい存在なんでしょう?
お腹の赤ちゃんは卵膜の中に羊水と一緒に入っています。
赤ちゃんが産まれる時、産道という狭い道を通って出てくるので、羊水と赤ちゃんをくるんでいる卵膜ごと外に出ることは難しいのです。
分娩の途中で破水するのは、通り道が狭くて卵膜が破けてしまうんですね。
または、赤ちゃんが出て来ようとして卵膜の中の圧力があがります。
そのせいで、圧に耐えられなくなった卵膜が破けることもあるそうです。
このため、通常の場合は赤ちゃんが出てくる前に卵膜は破けてしまいます。
では、破けなかったら幸帽児となるのかと言われれば、これも現代の出産方法ではあまりないんですね。
普通、赤ちゃんは病院で産まれてきます。
自然に破水する方がほとんどですが、分娩の経過で破水しないと助産師や医師が破水させるのです。
これを人工破膜と呼びます。
陣痛を誘発したり、強くするため、分娩時間を短縮を目的として行なわれる医療行為です。
論文などを読むと一概に人工破膜が分娩時間に影響を与えるとは言い切れないという内容が目につきましたが…
とにかく、病院で出産する場合、破水しないと産まれる前にほぼ破水させられます。
これが、幸帽児がさらに珍しくなった理由なんですね。
帝王切開と幸帽児
卵膜に包まれている間、赤ちゃんはその卵膜と羊水に守られている状態です。
早産などで帝王切開になる場合、赤ちゃんへの負担を最小限にするため、わざと破水させずに袋ごとお腹から取り出すことがあるそうです。
この時、赤ちゃんは卵膜に包まれてお腹の外へ出てくるので幸帽児となることがあるんです。
小さく産まれても、幸せになる素質をたくさん詰め込んでお外へ出てきてくれるんですね!
ただ、卵膜はとても薄くてデリケートなので、傷つけずに外へ出すのは難しくうまくいかない場合もあるそうです。
なので、帝王切開であっても幸帽児はもしかしたら珍しい赤ちゃんなのかもしれませんね。
幸帽児のリスク
分娩の進行が早すぎて急に産まれてしまった場合、幸帽児は生命の危機にさらされます。
たまにテレビなどで、病院に間に合わず車で赤ちゃんが産まれたというニュースがやっていたりしますね。
最近だとで電車の中で赤ちゃんを産んだお母さんが話題になっていました。
このような場合、破水せずに産まれると最悪の場合は赤ちゃんが亡くなってしまうんです…
赤ちゃんがお母さんのお腹から産まれると、これまでへその緒からもらっていた血液がもらえなくなります。
なので、すぐに膜を破って呼吸が出来るようにしてあげないと酸素を取り込むことができないのです。
破水した場合でも、卵膜の一部が顔に張り付いていることもあるようなので、そのような場合もすぐにはがしてあげないといけないですね。
万が一、病院まで間に合わないなんて状況があったら(普通はないと思うけど…)
産まれてすぐ赤ちゃんの顔を拭いてあげてくださいね。
おわりに
なんと息子くんは私より遥かに珍しい幸帽児でした。
リスクもあったようですが、無事に産まれてきてくれて良かった。
幸帽児のジンクス通り、幸せな人生を送れるように願わずにはいられませんね!